2022年7月号
もうすぐ夏休み!自由研究のテーマを探そう!
自由研究のテーマを決めよう
もうすぐ夏休み。今年の自由研究のテーマは決まりましたか?
「夏休みになってから考えればいいや。」と思っていると、あっという間に夏休みが終わってしまいますよ。夏休みを思い切り楽しむためにも、今年は早めにテーマを決めて、研究に取り組みましょう!
こうすれば見つかる! 研究のテーマ
いざテーマを決めようとすると、やりたいことが思いつかない人もいるかもしれません。ですが、自分で自由にテーマを決められるのが自由研究。せっかくやるなら、好きなことや興味のあることをテーマにしたほうが、楽しく研究を進められますよね。テーマ決めでなやんだら、次のヒントを参考にしてみてください。
★ヒント1.研究の種類を決めよう!
自由研究は、大きく実験、観察、工作、調べ学習の4つに分けることができます。最初に研究の種類をしぼると、テーマを決めやすくなります。
★ヒント2.教科書やノートを見返そう!
今まで学習してきたことをふり返ってみましょう。もっと知りたいこと、もっと調べたいことがあれば、それがそのまま自由研究のテーマになります。
★ヒント3.身近な場所を探検しよう!
家や学校、公園、お店など、身近な場所を歩きまわってみましょう。「なぜだろう。」「もっと知りたい。」「どんなしくみなのかな。」と思ったことをメモして、テーマにできないか考えましょう。自分がいつも使っているものや好きなことから、テーマを考えてもよいですね。
★ヒント4.図書館に行こう!
自由研究をテーマにした本がたくさんあるので、読んで参考にしましょう。また、図書館にはさまざまな分野の本がそろっており、図鑑や辞典、新聞もあるので、おもしろそうだと思った本をめくってみたり、新聞から気になる言葉を書き出してみたりして、テーマを考えるのもおすすめです。
★ヒント5.インターネットで調べよう!
インターネット上には、自分の興味にあった自由研究のテーマを探せるサイトや、研究のやりかたを紹介するサイトがたくさんあります。検索エンジンに興味のあるキーワードを入れて検索すれば、より具体的な研究のヒントが見つかるかもしれません。
参考リンク
テーマが見つかる!
研究が進む! 都内の施設を大紹介
いろいろ考えてみたけれど、やっぱり決まらない……。そんなときは、科学や自然、歴史などについて学べる施設に行くのもおすすめです。展示を見る、イベントに参加する、施設の職員さんに質問するなどすれば、自分の調べたいテーマに出会えたり、研究を深めるヒントが見つかったりするかもしれません。
どんな施設があるのか、自分にあう施設はどこか知りたいときは、下のチャートを活用してみてください。質問に答えていくと、おすすめの施設がわかりますよ。また、都内にはここで紹介していない施設もたくさんあるので、調べてみましょう。どの施設でも、きっと新しい発見や、出会いが待っているはずです!
参考リンク
都立の動物園や博物館など、種類別に施設を探せるよ
ここがポイント! 自由研究のまとめかた
自由研究では、まとめかたも大切です。どんなにすばらしい研究をしても、うまくまとめることができなければ、人にその成果を伝えることができません。ここでは研究をまとめるときのポイントを紹介します。
自由研究のまとめの例
まとめに書く内容
①タイトル
どんな研究か、ひと目でわかるタイトルにしよう。「〇〇のひみつ」や「びっくり! 〇〇のすべて」など、見た人が読んでみたいと思うようなタイトルにできるといいね。
②名前と日付
自分の名前と、研究をまとめた日付を書こう。
③研究のきっかけ
どうしてその研究をしようと思ったのか、きっかけになったできごとや、疑問を書こう。
④予想
実験や観察をするときは、先に結果を予想することが大切だよ。「予想が正しいかどうか」が調べられるよう、実験や観察を進めていこう。学校で学んだことや、自分の経験から想像してみてね。
⑤用意したもの
研究に使った道具や材料を書こう。
⑥研究の方法
どのように研究を進めたか、おこなった順番どおりに書こう。
⑦研究の結果
どのような結果になったのかを書こう。できるだけ具体的に伝わるような工夫をしよう。
⑧失敗したこと
うまくいかなかったことを発表するのは、ちょっとはずかしいよね。でも、どうして失敗したのかを考えて、いろいろな方法をためすのも、りっぱな研究の一部。失敗の原因や、成功させるために試したことなどを書こう。
⑨わかったこと
結果からわかったことを書こう。実験や観察の場合は、予想とくらべてどうだったか、それはどうしてかを書こう。
⑩感想
研究を通して考えたことや感じたことを書こう。研究を通して生まれた疑問や、さらに研究したいこと、反省などを書いてもいいね。
⑪参考文献
研究に活用した本やインターネットのサイトを書こう。
本の場合:著者名『本のタイトル』出版社名出版年
インターネットの場合:ページを作成した人・機関名「ウェブサイト名」(URL)ページを見た日
★ポイント:文字に変化をつけよう!
文字の大きさや色、形などを変えて、タイトルや見出しが目立つようにしよう。
★ポイント:色を活用しよう!
目立たせたい言葉に色つきのマーカーを引いたり、グラフを色分けしたりしよう。たくさん使いすぎると見づらくなるから、注意してね。
★ポイント:まとまりをわかりやすくしよう!
段落を分ける、番号をふる、かじょう書きにするなどして、まとまりがわかるようにしよう。
★ポイント:絵や写真を入れよう!
文章であらわすのがむずかしい内容は、絵や写真を入れるとわかりやすくなるよ。
★ポイント:表やグラフにまとめよう!
数値をはかったり、くらべたりする研究の場合は、データを表やグラフにまとめよう。グラフには単位を書くようにしよう。
参考リンク
参考にしよう! 東京都小学生科学展
東京都では、科学が好きな子どもを育て、応援するため、毎年東京都小学生科学展を開催しています。各市町村や都立小学校・都立特別支援学校小学部から出品された研究のなかから、東京都知事賞などが選ばれ、発表や表彰式がおこなわれています。
令和3年度の東京都知事賞に選ばれた研究は「ダンゴムシ大集合で、栄養たっぷりの土を作りたい!」でした。研究の動機を説明するところから、いくつもの実験をして結論を出すまでが、わかりやすくまとめられています。東京都教育委員会のホームページでは、東京都知事賞を受賞した研究をはじめ、さまざまな出品作品を見ることができます。テーマやまとめかたになやんだら、参考にしてみましょう。
≪令和3年度東京都小学生科学展 受賞≫
賞 | 研究テーマ |
---|---|
東京都知事賞 | ダンゴムシ大集合で、栄養たっぷりの土を作りたい! |
東京都教育委員会賞 | カマキリ大研究~立体視の謎と益虫としての活用~ |
どれくらい汚れは落ちているのか?(パンを使った実験) | |
どこからくるの?強い風 | |
よく飛ぶ紙飛行機はどんなカタチ? | |
「ふわふわ わたあめ」のひみつ |
他の人の研究を参考にするのはよいですが、まとめをそのまま写すようなことは、ぜったいにしてはいけません。自由研究は、自分が興味をもったことを、工夫を重ねて研究し、まとめるまでのがんばりに意味があるのです。自分にしかできない自由研究をして、充実した夏休みをすごしましょう!
TOKYOものしり辞典
上野動物園が開園したときにいた動物は?
「上野動物園100年史」によると、上野動物園は1882年、日本で初めての動物園として開園しました。そのときに展示されていた動物は、クマやスイギュウ(水牛)、ヤギなどです。
その後、カバやフタコブラクダ、オランウータンなど、めずらしい外国産の動物が展示されるようになりました。人気者のジャイアントパンダがはじめて上野動物園にやってきたのは、1972年のことです。
2022年には開園140周年をむかえ、今では約300種3000頭*の動物たちが展示されています。園内には「ゾウのすむ森」や「クマたちの丘」、ウシなどのわたしたちの暮らしに身近な動物を飼育する「子ども動物園 すてっぷ」など、さまざまな施設があり、動物たちを間近に観察することができます。夏休みには、ぜひ家族や友だちといっしょに足を運んでみてください!
*2022年5月31日現在